基礎年金 [年金・保険・社会]

二階建ての公的年金制度における一階部分の年金制度であって、定額で一律に支給される全国民共通の年金をいう。

基礎年金には、社会保険方式と税方式がある。

社会保険方式は、社会保険料を主要財源として、一定期間の拠出を要件として年金を支給するもので、日本やイギリスが採用している。

一方、税方式は、租税を財源として、一定期間の居住を要件として年金を支給するもので、デンマークやカナダなどが採用している。

基礎年金は、一律平等に年金を支給するという普遍主義を基本理念としている。

しかし、実際には、社会保険方式では、保険料未納期間がある場合には無年金になるとか年金が減額されるという問題がある。

また税方式でも、所得制限が導入され、所得に応じて年金額の一部または全部が支給停止されることがある。

なお、二階部分の年金は各国共通で、社会保険方式の報酬比例年金により、保険料拠出期間や在職時の報酬に応じて支給される。

日本の基礎年金は、1985年の年金改正により1986年4月から導入された。

それまでは、民間企業労働者の厚生年金保険、公務員などの共済年金、自営業者などの国民年金というように縦割りに分立していたため、制度間で給付と負担の不均衡があった。

改正では、国民年金の適用対象を被用者と被用者の妻に拡大し、国民年金を全国民共通の基礎年金を支給する制度に発展させた。

これにより、一階部分の一元化が実現するとともに、厚生年金保険と共済年金は基礎年金に上乗せする二階部分の年金制度として再編成された。

基礎年金の財源は、各制度が被保険者数に応じて負担する保険料負担と国庫負担によってまかなわれるが、このうち国庫負担の割合は、2004年の改正により、従来の3分の1から段階的に引き上げ、2009年度までに2分の1とすることとされている。
update:2010年02月24日